中国茶辞典中国茶・台湾茶の用語とコラム

菊花茶(きくかちゃ)

読み きくかちゃ現地音 ジューホァチャ拼音 júhuāchá別名 杭白菊、黄山貢菊、貢菊、胎菊、杞菊茶、菊普、Chrysanthemum Tea

乾燥した菊の花を湯に浮かべて飲む茶外茶。茶樹の葉を使わないので分類上は茶ではないが、中国の茶館やレストランで最も身近な飲み物のひとつ。浙江桐郷の杭白菊と安徽黄山の黄山貢菊が二大産地で、目によいとされ、クコと合わせた杞菊茶や普洱と合わせた菊普も定番。

分類花茶・再加工茶 / 茶外茶
産地浙江省
外観乾燥した白か黄色の菊の花。開いた花と、蕾の胎菊がある
水色淡い黄色
香り菊の花の清らかでほろ苦い香り
すっきりとほろ苦く、ほのかに甘い

乾燥した菊の花を湯に浮かべて飲む飲み物です。茶樹(カメリア・シネンシス)の芽や葉を使わないため、国家標準の茶葉分類(GB/T 30766)の定義では茶ではなく、中国では「茶外茶」「代用茶」と呼ばれます。それでも茶館やレストラン、家庭で最も身近な飲み物のひとつで、中国茶を飲む場面で必ず出会うため、このサイトでは花茶の項で扱います。

二大産地

名前産地内容
杭白菊(こうはくぎく)浙江省桐郷市白い花弁の菊。杭州(こうしゅう)の名を冠するが産地は桐郷(とうきょう)。最も生産量が多い
黄山貢菊(こうざんこうぎく)安徽省黄山市(徽州(きしゅう))清代に貢品とされたことから貢菊の名がある。白い花で香りが高く、地理標志産品

ほかに湖北(こほく)福白菊(ふくはくぎく)安徽(あんき)滁菊(じょぎく)亳菊(はくぎく)など各地に産地があり、開ききる前の蕾を摘んだ「胎菊(たいぎく)」は香りが濃く上級品とされます。菊は薬用の菊花としても古くから使われ、目によい、体の熱を冷ますとされて、夏や目の疲れたときに飲まれます。

飲み方

沸騰した湯に花を数輪浮かべ、ガラスの器で花が開く様子を眺めながら飲むのが定番です。氷砂糖を加えて甘くしたり、クコの実(枸杞)と合わせた杞菊茶(きぎくちゃ)にしたり、普洱熟茶と合わせた「菊普(きくふ)」にしたりと、組み合わせの幅が広いのも特徴です。広東の飲茶では菊普が普洱(ぷーある)の定番の飲み方のひとつです。カフェインを含まないので、夜や子供にも出されます。

茶外茶

菊花茶のように茶樹以外の植物で作る飲み物には、苦丁茶(くていちゃ)、玫瑰(バラ)花茶、羅漢果(らかんか)八宝茶(はっぽうちゃ)などがあり、まとめて茶外茶と呼ばれます。中国茶の店のメニューにはこれらも並ぶので、六大茶類とは別の枠として覚えておくと混乱しません。

菊花茶の淹れ方

沸騰した湯をガラスのコップや蓋碗に注ぎ、花を数輪浮かべて飲む人が多いです。注ぎ出さずに湯を足しながら飲むのが一般的で、氷砂糖やクコの実を加えたり、普洱熟茶に菊を合わせた「菊普」にしたりする飲み方もあります。花が開く様子を眺めるためガラスの器が定番です。

淹れ方はひとつではありません。ここでは多くの人がどう淹れているかを書いています。

参考リンク