中国茶辞典中国茶・台湾茶の用語とコラム

産地

中国の茶産地は気候と歴史から四大茶区に分けられます。ここでは茶区 → 省(および台湾) → 地域 → 山・村 の階層で整理しています。

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江北茶区江南茶区華南茶区西南茶区産地(クリックで移動)
ページのある省を四大茶区で塗り分け、地域を点で示した。地図データ: Natural Earth(パブリックドメイン)

江北茶区

河南省(かなんしょう)1 種

黄河中流の省で、茶の産地は南端の信陽市に限られる江北茶区の代表的な産地。大別山の北麓にある信陽は中国の緑茶産地の北限に近く、産毛の多い炒青緑茶の信陽毛尖で知られる。

江南茶区

浙江省(せっこうしょう)5 種

中国東部、長江下流で東シナ海に面した省で、生産量の9割近くを緑茶が占める江南茶区の中心。杭州の龍井茶と湖州の安吉白茶が代表で、名優茶の産値の割合は中国一、杭州は中国茶都を名乗る。

江蘇省(こうそしょう)1 種

長江下流、大半が平野と水域の低平な省で、蘇州の太湖に浮かぶ洞庭山の碧螺春の産地。茶の生産量は浙江や福建の20分の1ほどと小さいが、宜興の紫砂茶壺と蘇州の茶館文化でも知られる。

安徽省(あんきしょう)5 種

長江と淮河の中下流にある内陸の省で、中国十大銘茶のうち四つを産する緑茶と紅茶の産地。黄山毛峰・太平猴魁・六安瓜片・祁門紅茶が代表で、名茶は南部の黄山周辺と西部の大別山に集まる。

湖南省(こなんしょう)3 種

長江中流、洞庭湖の南に広がる省で、唐代から皇帝に茶を献上した記録のある古い産地。黄茶の君山銀針と黒茶の安化黒茶が代表で、黒茶の生産量は中国上位、茶産業の産値は全国4位。

湖北省(こほくしょう)2 種

長江中流、洞庭湖の北にある省で、蒸青緑茶の恩施玉露と黒茶の青磚茶の産地。清代の漢口は茶の輸出港として万里茶道の起点で、『茶経』の陸羽を生んだ土地でもある。

江西省(こうせいしょう)1 種

長江の南、鄱陽湖を抱く省で、廬山の緑茶と修水の工夫紅茶である寧紅の産地。北端の九江は清代の三大茶市のひとつで、福建の茶が北へ向かう万里茶道の中継地だった。

華南茶区

福建省(ふっけんしょう)23 種

中国東南部、台湾海峡に面した山がちな省で、烏龍茶・白茶・紅茶の発祥地とされる産地。閩北の武夷山と閩南の安渓で性格の異なる烏龍茶を作り、烏龍茶と白茶の生産量は中国一。

広東省(かんとんしょう)10 種

中国南部、南シナ海に面した省で、東部の潮州が鳳凰単叢と潮州工夫茶を生んだ茶の中心地。烏龍茶のほか英徳紅茶や、陳皮の原料になる柑橘に普洱熟茶を詰めた小青柑も作る。

台湾(たいわん)15 種

中国大陸の東南、福建省の対岸にある島で、三分の二が山地の烏龍茶の一大産地。19世紀に福建から茶樹と製法が伝わり、高山茶・凍頂烏龍・東方美人など独自の茶が発達し、生産量の6割近くを南投県が占める。

西南茶区

雲南省(うんなんしょう)5 種

中国南西部の省で、茶樹の原産地とされる大葉種の故郷であり、茶園面積と生産量が中国一の産地。普洱茶・滇紅・雲南白茶を産し、西双版納・普洱・臨滄の三つが主産区。

四川省(しせんしょう)5 種

中国南西部、四川盆地を中心とする省で、人が茶を栽培した最古の地とされる蒙頂山を抱える産地。緑茶の蒙頂甘露とチベット向けの雅安蔵茶が代表で、成都は中国で最も茶館の多い街。

貴州省(きしゅうしょう)1 種

中国西南の雲貴高原にある省で、茶樹の原産地とされる地域に含まれる緑茶の産地。霧が多く日照の少ない気候が緑茶に向き、都匀毛尖が代表。2010年代に茶園を広げ中国最大級の茶園面積を持つ。