中国茶辞典中国茶・台湾茶の用語とコラム

臨滄(りんそう)

読み りんそう現地音 リンツァン拼音 Líncāng中国語 临沧別名 臨滄市、临沧、双江、勐庫、冰島、冰岛、昔帰、昔归、邦東、鳳慶、永徳、Lincang

雲南省南西部、瀾滄江に臨む市で、雲南で最も茶の生産量が多い産区。普洱茶の冰島(双江)と昔帰(邦東)、滇紅の発祥地である鳳慶、野生茶の永徳など、山ごとに性格の違う茶を産する。

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雲南省と主な産地。地図データ: Natural Earth

雲南省(うんなんしょう)南西部、ミャンマーと国境を接する市で、瀾滄江(らんそうこう)(メコン川)に臨むことから名付けられました。西双版納(シーサンパンナ)普洱(ぷーある)と並ぶ雲南の三大主産区のひとつで、茶園面積は170万畝から200万畝余り、生産量は年15万トンから18万トンと、雲南で最も茶の生産量が多い産区です。普洱茶(ぷーあるちゃ)の原料となる晒青毛茶(さいせいもうちゃ)のほか、紅茶の生産量も多く、標高が高いため西双版納より昼夜の温度差があり、品質の面で有利とされます。

名産地

産地所在内容
冰島(ひょうとう)双江県勐庫鎮勐庫大葉種の原産地とされる古い村。近年最も高価な生茶(しょうちゃ)の産地のひとつで、臨滄の「女王」と呼ばれる
昔帰(せっき)臨翔区邦東郷瀾滄江の畔、標高1000メートルほどの忙麓山(ぼうろくざん)。川がもたらす土壌から厚みのある茶が採れ、臨滄の「王」と呼ばれる
鳳慶(ほうけい)鳳慶県滇紅(てんこう)の故郷。鳳慶大葉種
永徳(えいとく)永徳県標高2000メートル超の山に野生茶が自生し、白茶や生茶に仕立てられる
勐庫(もうこ)双江県勐庫大葉種の産地。冰島を含む一帯

滇紅の故郷

1938年、中国茶葉公司から派遣された技術者の馮紹裘(ふうしょうきゅう)順寧(じゅんねい)(現在の鳳慶)で大葉種(だいようしゅ)を使った紅茶を試作したのが滇紅の始まりです。抗日戦争のさなかに外貨獲得のため作られ、輸出用の紅茶として育ちました。金色の芽が多く、力強い味の紅茶で、いまも臨滄の看板のひとつです。

老木ブームの影響

2010年代以降、冰島や昔帰の名前は普洱茶の愛好家に広まり、個人客が直接村を訪れて樹齢の古い木の茶を求めるようになりました。その結果、村の中心部の古い茶樹は年に何度も摘まれ、剪定と肥料で増産されるようになり、値段は上がる一方で味は薄くなっている、という観察があります。同じ冰島でも村の中心から離れた山の自然栽培の茶は性格がまったく違い、産地名より栽培方法を見ることが大切です。2012年の大干ばつのように、天候で生産量と価格が大きく揺れる産地でもあります。

この産地の茶葉

参考リンク