湖南省
読み こなんしょう現地音 フーナン拼音 Húnán別名 湖南、湘、長沙、洞庭湖、Hunan
長江中流、洞庭湖の南に広がる省で、唐代から皇帝に茶を献上した古い産地。黄茶の君山銀針と黒茶の安化黒茶が代表で、黒茶の生産量は中国上位。茶産業の産値は全国4位。
長江の中流、中国で二番目に大きい淡水湖である洞庭湖の南に広がる省で、省都は長沙です。省名は洞庭湖の南にあることに由来し、北側は湖北省です。東西南を山に囲まれ、北部に洞庭湖平原、中部に丘陵、南に南嶺山脈が走ります。四季の変化が激しい亜熱帯の気候で、四大茶区では江南茶区に属します。
古い産地
湖南は唐代に皇帝へ茶を献上した記録のある古い産地で、洞庭湖の君山の茶は唐代からの貢茶です。現在も茶産業の規模は大きく、茶園面積は350万畝(約23万ヘクタール)余り、生産量は年30万トン台、茶産業全体の産値は全国4位とされます。省は湖南紅茶、安化黒茶、潇湘茶、岳陽黄茶、桑植白茶の五つを省級の地域ブランドとして推しています。
主な茶
| 茶 | 産地 | 内容 |
|---|---|---|
| 君山銀針 | 岳陽市君山 | 洞庭湖に浮かぶ島の芽だけで作る黄茶。黄茶の代表 |
| 安化黒茶 | 益陽市安化 | 千両茶、茯磚茶、黒磚茶など。黒茶の一大産地 |
| 北港毛尖・溈山毛尖 | 岳陽・寧郷 | 黄小茶に分類される黄茶 |
| 湖南紅茶 | 省内各地 | 近年ブランド化を進める紅茶 |
| 桑植白茶 | 張家界市桑植県 | 新しい白茶の産地 |
湖南は黒茶の生産量で中国上位にあり、安化の千両茶と茯磚茶の製法は2008年に国家級無形文化遺産に、2022年には君山銀針の製法とともにユネスコの無形文化遺産「中国伝統制茶技芸とその関連習俗」の構成要素になりました。
洞庭湖と岳陽楼
洞庭湖に臨む岳陽楼は杜甫をはじめ多くの詩に詠まれた楼閣で、湖と君山を望む景勝地です。湖南料理は中国八大料理のひとつで、非常に辛いことで知られます。世界遺産の武陵源(張家界)も湖南にあります。
下位の産地
この産地の茶葉
- 茯磚茶湖南省安化の黒茶をレンガ状に固め、「発花」という工程で冠突散嚢菌(金花)を茶の中に育てた黒茶。もとは陝西の涇陽で安化の茶を加工したもので、モンゴルや西北へ運ばれた辺銷茶。製法は2008年に国家級無形文化遺産、2022年にユネスコ無形文化遺産の構成要素になった。
- 君山銀針湖南省岳陽市、洞庭湖に浮かぶ君山島の芽だけで作る黄茶で、黄茶の代表。殺青のあと紙に包んで二度の悶黄を経る製法は2021年に国家級無形文化遺産に登録された。流通する君山銀針の多くは悶黄を経ない緑茶タイプで、本来の黄茶タイプは希少。
- 千両茶湖南省安化の黒茶を竹の籠に詰め、数人がかりで踏み固めて円柱状にした巨大な茶。重さが清代の秤で千両(約36キロ)あることから名付けられ、花巻茶とも言う。清の道光年間に生まれ、製法は2008年に国家級無形文化遺産、2022年にユネスコ無形文化遺産の構成要素になった。小型の百両茶、十両茶もある。
参考リンク
- 湖南省人民政府: 湘茶全产业链综合产值居全国第四 — 茶園面積、生産量、産値、五つの省級ブランド
- 湖南省人民政府: 国家级名录/千两茶制作技艺 — 千両茶の製法と無形文化遺産
- 中国非物质文化遗产网: 黄茶制作技艺(君山银针茶制作技艺) — 君山銀針の製法
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