六堡茶
読み ろっぽちゃ現地音 リウバオチャ拼音 Liùbǎochá別名 Liu Bao、Liubao、梧州六堡茶、広西黒茶
広西壮族自治区梧州市の黒茶。殺青・揉捻・堆悶した毛茶を渥堆して仕上げ、竹籠に詰めて熟成させる。檳榔の香りと形容される独特の香りで知られ、清代から東南アジアの華人社会に輸出されてきた。製法は2014年に国家級無形文化遺産に登録。
| 分類 | 黒茶 / 広西黒茶 |
|---|---|
| 産地 | 広東省 |
| 製法 | 殺青 → 揉捻 → 渥堆 |
| 外観 | 黒褐色の条索状。散茶と、竹籠に詰めた緊圧茶がある。上質なものに金花が出ることも |
| 水色 | 濃い紅色で澄む |
| 香り | 檳榔(ビンロウ)にたとえられる独特の香りと、木や薬のような陳香 |
| 味 | まろやかで甘く、喉に清涼感が残る。渋みはない |
広西壮族自治区梧州市の蒼梧県六堡鎮を原産地とする黒茶で、地名がそのまま茶の名前になっています。広西は広東省の西隣で、六堡茶は清代に西江を下って広州、香港から東南アジアの華人社会へ輸出され、マレーシアの錫鉱山で働く労働者が暑気払いに飲んだ茶として知られます。1801年ごろには檳榔の香りで中国の名茶に数えられたと伝えられ、製法は2014年に国家級無形文化遺産に登録されました。
製法
国家標準(GB/T 32719.4)は六堡茶を、蒼梧県の群体種や大中葉種の葉を殺青、初揉、堆悶、復揉、乾燥して毛茶とし、さらに篩い分け、拼配、(蒸すか蒸さずに)渥堆、蒸圧、成型して作る黒茶と定義しています。毛茶の段階で湿った状態で積む「堆悶」があり、そのあと渥堆で微生物発酵を進めるのが特徴で、伝統的には大きな竹籠に詰めて倉で数年熟成させます。「双蒸双圧」(二度蒸して二度圧す)という古い製法も残り、無形文化遺産の古法と国家標準の現代製法が並んで存在しています。散茶と緊圧茶があり、特級から六級までの等級があります。
檳榔香
六堡茶の香りは檳榔(ビンロウの実)の香りと形容され、木や漢方薬のような陳香と、喉に残る清涼感が特徴です。普洱熟茶より軽やかで、まろやかな甘みがあり渋みはありません。熟成中に茯磚茶と同じ「金花」(冠突散嚢菌)が育つものもあり、珍重されます。湿気の多い倉で寝かせたものは倉の香りが強く、乾いた倉で寝かせたものは清らかで、保存環境で性格が分かれます。
楽しみ方
普洱熟茶と同じように沸騰した湯で煎を重ねるほか、広西や広東ではやかんで煮出して飲むのが日常で、暑い時期に冷やして飲む習慣もあります。食後や湿気の多い季節に体を整える茶として、広東や東南アジアの華人には身近な茶です。日本ではまだ知られていませんが、中国茶の専門店では黒茶の一種として置かれています。
六堡茶の淹れ方
沸騰した湯で蓋碗か紫砂の茶壺を使い、1煎目を短く注ぎ出してから煎を重ねる普洱熟茶と同じ淹れ方が定番です。10煎ほど楽しめ、洗茶を2回する人もいます。やかんで煮出す飲み方も広西や広東では一般的で、夏に冷やして飲む習慣もあります。
淹れ方はひとつではありません。ここでは多くの人がどう淹れているかを書いています。
関連用語
参考リンク
- GB/T 32719.4-2016 黑茶 第4部分:六堡茶(国家標準) — 六堡茶の定義(蒼梧県群体種、殺青・初揉・堆悶・復揉・乾燥・渥堆・蒸圧)、散茶と緊圧茶、等級
- HOJO: 広西壮族自治区で紅茶・緑茶・六堡茶の仕入れ — 梧州の六堡茶の産地と製茶の様子
- GB/T 30766-2014 茶叶分类(国家標準) — 広西黒茶としての区分
- 湖南农业大学茶学教育部重点实验室: 中国黑茶标准化工作十年 — 黒茶の国家標準の整備