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安吉白茶(あんきつはくちゃ)

読み あんきつはくちゃ現地音 アンジーバイチャ拼音 Ānjí Báichá別名 Anji Baicha、Anji White Tea、白葉茶、安吉白片

浙江省湖州市安吉県の緑茶。名前に白茶とあるが分類は緑茶で、春の低温で葉が白くなる突然変異の品種「白葉1号」から作る。アミノ酸が普通の緑茶の数倍と多く、うまみが際立つ。1980年代に一本の古木から増やされた新しい名茶。

分類緑茶 / 烘青緑茶
産地浙江省
品種白葉1号(はくよう・いちごう)
製法殺青(さっせい)揉捻(じゅうねん)
外観鳳凰の羽にたとえられる細くまっすぐな一芽一葉から一芽二葉で、葉は黄白色から淡い緑
水色ごく淡い黄緑で透明
香り若葉と花のような清らかな香り
うまみが際立ち、甘く柔らかい。渋みはほとんどない

浙江省(せっこうしょう)北部、湖州市安吉県で作られる緑茶です。名前に「白茶」とありますが、萎凋と乾燥で作る白茶(はくちゃ)ではなく、殺青して作る緑茶(りょくちゃ)で、国家標準(GB/T 20354)も緑茶として定義しています。「白」は葉の色のことで、春先の低温で葉緑素の合成が抑えられ、葉が白っぽくなる品種の性質に由来します。

白葉1号

安吉白茶の品種は[baiye-1]という突然変異種です。1980年ごろ、安吉県天荒坪鎮大溪村で葉の白い野生の古木が一本見つかり、1982年に短穂挿し木で増殖が始まりました。この古木は「白茶祖」と呼ばれています。1998年に浙江省の良種に認定され、いまでは浙江のみならず各地に植えられて、栽培面積の最も広い品種のひとつになりました。

この品種は温度に敏感で、気温が低い春先の新芽は葉緑素が少なく黄白色になり、気温が上がる(おおむね25℃を超える)と緑に戻ります。白い時期の芽葉だけが安吉白茶になり、葉緑素が少ないぶんアミノ酸が多く、普通の緑茶の数倍(5〜10%)に達するとされます。これが安吉白茶の際立つうまみの理由です。

製法と姿

摘採は3月下旬から清明前後で、一芽一葉から一芽二葉を摘み、殺青のあと軽く整えて烘青(こうせい)で乾かします。仕上がりは細くまっすぐで、鳳凰の羽にたとえられる「鳳形」が標準の姿です。湯の中で葉が開くと、葉脈だけが緑で葉肉が白く透けて見え、この美しさも人気の理由です。

新しい名茶

安吉白茶の歴史は浅く、ブランドとしては1990年代からの出発です。うまみの強さと見た目の美しさで急速に評価を高め、いまでは西湖龍井と並ぶほどの値がつく浙江の代表的な名茶になりました。浙江省は龍井茶と並んで「白化茶」を特色産区として位置づけています。蘇州の茶館でも碧螺春(へきらしゅん)、西湖龍井とともによく飲まれる茶です。

楽しみ方

うまみを楽しむ茶なので、少し冷ました湯で淹れ、ガラスのコップで白い葉が開く様子を眺めるのが定番です。渋みがほとんどないため、緑茶が苦手な人や、日本の玉露のようなうまみを好む人に向きます。

安吉白茶の淹れ方

ガラスのコップか蓋碗で、少し冷ました湯(80℃前後)で淹れる人が多いです。うまみが出やすいので1煎目は1分前後で十分で、白い葉が湯の中で開く様子を眺めるのが楽しみ方の定番です。注ぎ出さずに湯を足しながら飲んでも、蓋碗で3〜4煎淹れてもよく、洗茶はしません。

淹れ方はひとつではありません。ここでは多くの人がどう淹れているかを書いています。

関連用語

参考リンク