中国茶辞典中国茶・台湾茶の用語とコラム

陳年烏龍(ちんねんうーろん)

読み ちんねんうーろん現地音 チェンニエンウーロン拼音 chénnián wūlóng中国語 陈年乌龙別名 老茶、陳年老茶、老烏龍、陳香型鉄観音、陈香型铁观音、老鉄、陳年凍頂、陳年岩茶、老岩茶、Aged Oolong

焙煎した烏龍茶を数年から数十年寝かせた茶の総称。福建や台湾では昔から胃を整える民間の薬のように飲まれ、安渓では2016年に国家標準が「五年以上貯蔵した陳香型鉄観音」を定義した。梅や乾燥果実のような熟成の香りと、酸味を伴うまろやかな甘さが持ち味。年份の表示は目安にすぎず、保存中に焙煎をかけ直すことが多い。

分類青茶(烏龍茶) / 陳年茶
産地福建省
製法焙火(ばいか)
外観焙煎を重ねた黒褐色の茶。球状や条索状は元の茶による
水色濃い橙紅色から紅褐色
香り梅や乾燥果実、漢方薬のような熟成の香り。焙煎の香りが落ち着いている
酸味を伴うまろやかな甘さ、滑らかな口当たり。渋みはない

焙煎した烏龍茶を数年から数十年寝かせた茶の総称です。老茶、老烏龍とも呼び、鉄観音なら陳年鉄観音(ちんねんてっかんのん)(老鉄(ろうてつ))、凍頂烏龍なら陳年凍頂(ちんねんとうちょう)岩茶(がんちゃ)なら老岩茶(ろうがんちゃ)と、元の茶の名前に陳年や老を付けて呼びます。福建や台湾では、焙煎を重ねた烏龍茶を家の壺に入れて何年も置き、胃の調子が悪いときや冷えたときに煮て飲む習慣が昔からあり、それが商品として売られるようになったものです。

国家標準の陳香型鉄観音

安渓では2016年に烏龍茶の国家標準(GB/T 30357.2)の修正で、鉄観音の毛茶(もうちゃ)揀梗(けんこう)、篩い分け、拼配(へいはい)、焙煎したのち五年以上貯蔵した、陳香の品質を持つ製品を「陳香型鉄観音」と定義しました。清香型(せいこうがた)濃香型(のうこうがた)に続く第三の型で、年数に公式の線が引かれた珍しい例です。安渓の老舗や農家には数十年ものの鉄観音があり、産地では老鉄と呼んで珍重されます。

味と保存

年を置いた烏龍茶は焙煎の火の香りが落ち着き、梅や乾燥果実、漢方薬のような熟成の香りが出ます。味は酸味を伴うまろやかな甘さで、この酸味(陳酸(ちんさん))は良い老茶の印とされます。保存中に湿気を吸うと味が崩れるため、産地では数年ごとに焙煎をかけ直して水分を抜く「復焙(ふくばい)」を行うのが普通で、老茶の味は元の茶と保存と復焙の腕で決まります。清香型の軽い烏龍茶は寝かせても劣化するだけで、[chenhua]に向くのは焙煎をしっかりかけた茶です。

年份の扱い

老茶の年数は売り手の言葉しか根拠がなく、実際より古く表示されることは珍しくありません。年数より、酸味と甘みの釣り合い、香りの澄み方、カビ臭や湿った匂いがないことで判断します。台湾では陳年烏龍のコンテストも行われ、日本の中国茶専門店でも老茶の名で置かれるようになりました。冬に体を温める茶、食後の茶として、値段の手ごろな十年ものあたりから試すのが現実的です。

陳年烏龍の淹れ方

沸騰したての湯で蓋碗か紫砂の茶壺に淹れ、1煎目を短く注ぎ出して葉を目覚めさせてから煎を重ねる人が多いです。10煎ほど楽しめ、終盤の葉を煮出して飲み切る飲み方もあります。冷えた体を温める茶として、冬や食後に飲まれます。

淹れ方はひとつではありません。ここでは多くの人がどう淹れているかを書いています。

関連用語

参考リンク