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正山小種(せいざんしょうしゅ)

読み せいざんしょうしゅ現地音 ジェンシャンシャオジョン拼音 Zhèngshān Xiǎozhǒng中国語 正山小种別名 ラプサンスーチョン、Lapsang Souchong、小種紅茶、桐木紅茶、煙小種、奇種、小赤甘

福建省武夷山桐木で作られる、世界最古とされる紅茶。明末に生まれ、17世紀以降ヨーロッパに輸出されて紅茶文化のもとになった。松の薪で燻した薫香型が海外で知られるが、桐木には燻さず果実の香りに仕上げる型も古くからあり、金駿眉はここから2005年に生まれた。

分類紅茶 / 小種紅茶
産地武夷山
製法萎凋(いちょう)揉捻(じゅうねん)発酵(はっこう)焙火(ばいか)
外観締まった条索状で黒褐色。伝統的なものは艶があり、金色の芽は少ない
水色橙紅色から濃い紅色
香り薫香型は松の煙の香り、無煙型は龍眼や桃などの熟した果実の香り
甘くまろやかで厚みがあり、渋みは少ない。龍眼のような甘い後味

武夷山(ぶいさん)の奥、桐木(とうぼく)(桐木関(とうぼくかん))で作られる紅茶で、世界で最初に作られた紅茶と考えられています。明末の16〜17世紀に生まれ、17世紀以降ヨーロッパへ輸出されて紅茶文化のもとになり、英語のラプサンスーチョン(Lapsang Souchong)の名で知られます。国家標準の紅茶(GB/T 13738.3)は小種紅茶を「萎凋(松の煙で燻す)、揉捻、発酵、乾燥(松の煙で燻す)」で作る紅茶と定義し、正山小種を武夷山市星村鎮桐木村と武夷山自然保護区の茶葉を伝統製法で仕上げた、龍眼と松煙の香りを持つものとしています。

「正山」の意味

「正山」は本物の産地、という意味です。正山小種の人気が高まって各地で模倣品が作られたため、桐木の本物を区別する名前として定着しました。「小種」は桐木の在来の実生(みしょう)の茶樹を指します。桐木は武夷山の国家級自然保護区の中にあり、農薬をほとんど使わない茶園で、本来なら岩茶(がんちゃ)を作れば高く売れる土地であえて紅茶を作っているため、値段も強気です。

二つの型

海外で正山小種といえば松の薪で燻した煙の香りの茶ですが、桐木には二つの型があります。

内容
薫香型(煙小種(えんしょうしゅ))松の薪の火で萎凋と乾燥を行い、煙の香りを付ける。海外向けの伝統的な型
無煙型(奇種(きしゅ)小赤甘(しょうせきかん)など)燻さず、発酵後の茶を炭火で低温で長時間焙煎して、龍眼や桃、熱帯果実のような香りに仕上げる

煙の香りを強く付ける作り方は正山小種の需要が拡大した1800年以降に広まったもので、それ以前からある桐木の製法は低温の炭焙(たんばい)で果実の香りを引き出すものだった、という説明があります。19世紀にイギリスで正山小種の香りを模してベルガモットで着香したのがアールグレイの始まりとされ、同じころ正山小種を模倣して祁門紅茶(きもんこうちゃ)が生まれました。

市場の実情

正山小種の名で売られる茶は幅広く、桐木以外の安い紅茶を雑木や松で燻したもの、桐木の茶を燻したもの、桐木の伝統製法で燻さずに仕上げたものなどが混在します。輸出用の安価な燻製茶は発酵が不十分なものも多く、桐木の茶とは別物です。桐木産は生産量が少なく高価で、近年は国内需要の高まりで海外にはほとんど出なくなりました。

金駿眉(きんしゅんび)

2005年、桐木の生産者が正山小種の製法をもとに芽だけで作った紅茶が[teas:jinjunmei]です。中国国内で高級紅茶ブームを起こし、桐木の紅茶の位置づけを大きく変えました。

正山小種の淹れ方

沸騰した湯で蓋碗を使い、20〜30秒ほどの短時間で何煎も淹れる人が多いです。中国紅茶は一度に長く抽出せず煎を重ねるのが基本で、5〜6煎楽しめます。薫香型は煙の香りが強いのでミルクを合わせる飲み方もあり、無煙型は工夫茶と同じ感覚で香りを楽しみます。洗茶はしないのが普通です。

淹れ方はひとつではありません。ここでは多くの人がどう淹れているかを書いています。

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