中国茶辞典中国茶・台湾茶の用語とコラム

ウンカ(うんか)

読み うんか現地音 シャオリューイエチャン拼音 xiǎolǜyèchán中国語 小绿叶蝉 / 小綠葉蟬別名 小緑葉蝉、茶小緑葉蝉、浮塵子、着涎、著蜒、涎仔、ヨコバイ、Empoasca onukii、leafhopper

茶園の代表的な害虫で、体長数ミリの淡緑色の小さな虫。正確にはヨコバイの仲間の小緑葉蝉だが、日本や台湾の茶業ではウンカと呼ぶ。芽の汁を吸われた葉は成長が止まって黄変するが、茶樹の防御反応で香り成分ができ、これを烏龍茶や紅茶に仕立てると蜜香が生まれる。東方美人と蜜香紅茶はこの虫なしには作れない。

茶園でよく見られる、体長3ミリほどの淡い緑色の小さな虫です。正確にはヨコバイの仲間の小緑葉蝉(しょうりょくようぜん)(チャノミドリヒメヨコバイ)で、稲につくウンカとは別の科の虫ですが、日本と台湾の茶業では慣用的にウンカと呼ばれています。中国語では小緑葉蝉、台湾の茶農家は浮塵子(ふじんし)涎仔(えんし)などとも呼びます。日本や中国では茶園の代表的な害虫で、東方美人(とうほうびじん)の産地では欠かせない相棒という、正反対の顔を持つ虫です。

何をする虫か

針のような口を若い芽や葉の裏の葉脈に刺して汁を吸います。吸われた芽は成長が止まって縮み、葉の縁は黄色から赤褐色に変わり、ひどいと落ちてしまいます。年に十数世代を重ねて、気温の上がる初夏から秋に最も多くなります。緑茶の産地では収量と品質を落とす害虫なので、防除の対象です。

香りを作る虫

汁を吸われた茶樹は、身を守るために特定の香り成分(テルペン類など)を作ります。植物が虫や病気に対して作るこうした物質の反応を利用したのが台湾の[teas:dongfangmeiren]で、萎凋と酸化を経るとこの成分が蜜やマスカットを思わせる[mixiang]になります。台湾ではこの状態を「著涎(ちゃくぜん)」(虫の唾がついた)と呼びます。吸われていない葉で同じ製法をとっても蜜香は出ず、ウンカが多く付いた芽ほど香りが強くなるため、東方美人の産地では農薬を使わず、あえて虫を呼ぶ茶園管理をします。同じ仕組みで[teas:mixianghongcha]や蜜香烏龍が作られ、ダージリンのセカンドフラッシュのマスカテルフレーバーも同じ虫によるものです。

農薬との関係

ウンカの付いた葉を使う茶は、定義上ほぼ無農薬で作られています。逆に緑茶や清香型(せいこうがた)高山茶(こうざんちゃ)の茶園では、ウンカを防ぐために農薬を使うことが多く、[youji]の問題と裏表の関係にあります。虫の付き方は年や天候で変わるので、東方美人や蜜香紅茶の出来が年ごとに大きく違うのは、この虫まかせの原料のためです。

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