中国茶辞典中国茶・台湾茶の用語とコラム

有機・農薬(ゆうき・のうやく)

読み ゆうき・のうやく現地音 ヨウジー・ノンヤオ拼音 yǒujī / nóngyào中国語 有机茶 / 农药 / 有機茶 / 農藥別名 有機茶、有机茶、無農薬、農薬残留、残留農薬、自然栽培、生態茶、有機認証、産銷履歴、産銷履歷、検疫

茶の栽培での農薬と肥料の使い方に関する言葉。中国と台湾には有機認証の制度があり、日本には残留農薬の基準があって、基準を超えた茶は輸入できない。有機表示の信頼性は制度と産地で差があり、無農薬でなければ作れない東方美人のような茶もある。自然栽培や生態茶は認証とは別の、作り手の言葉。

茶の栽培で農薬と肥料をどう使うかに関する言葉です。茶は葉をそのまま湯に浸して飲むため、残留農薬への関心が高く、中国茶を買うときに最もよく聞かれる質問のひとつです。

制度

  • 中国: 国家の有機産品認証があり、認証を受けた茶は有機のマークを付けられます。認証の取得と維持には費用がかかり、小さな農家は認証を持たなくても農薬を使わないことがあり、逆に認証があっても信頼性に差があるとされます。
  • 台湾: 有機農業促進法(ゆうきのうぎょうそくしんほう)に基づく有機認証と、産銷履歴(さんしょうりれき)(トレーサビリティ)の制度があります。有機を名乗る農家が農薬の使用で摘発された例もあり、認証の管理は続けられています。
  • 日本: 輸入される茶には残留農薬の基準があり、基準を超えた茶は輸入できません。中国茶や台湾茶の輸入で検査に引っかかる例は以前より減りましたが、日本の基準は品目ごとに厳しく、産地で普通に使われる農薬が日本では認められていないこともあります。日本の専門店が扱う茶は検査を通ったものです。

農薬を使えない茶

[unka]に吸われた葉で作る東方美人(とうほうびじん)や蜜香紅茶は、虫を殺す農薬を使うと香りのもとがなくなるため、定義上ほぼ無農薬です。雲南の古樹茶(こじゅちゃ)や野生茶も、山の中の木に農薬を撒くことは現実的でないため、農薬とは縁の薄い茶です。一方、平地の密植した茶園で年に何度も摘む茶は虫が付きやすく、農薬に頼りがちです。

肥料と味

農薬とは別に、肥料の量も茶の味に関わります。肥料を多く与えた茶園の葉は色が濃く芽が大きく、収量は増えますが、渋みが出やすく余韻が短くなる傾向があると説明され、肥料を控えた自然栽培や生態茶園(せいたいちゃえん)の茶は色が黄緑がかり、甘く軽やかで余韻が長い、と評価する茶商もいます。「自然栽培」「生態茶」「野放」といった言葉は認証ではなく作り手の説明なので、内容を確かめて受け取る必要があります。

買うときの目安

有機や無農薬の表示は目安のひとつにすぎません。誰がどこで作った茶かを説明できる店で買うこと、東方美人のように仕組みとして農薬を使えない茶を知っておくこと、そして日本に正規に輸入された茶は基準を満たしていることを知っておけば、必要以上に心配せずに済みます。

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