中国茶辞典中国茶・台湾茶の用語とコラム

野生茶(やせいちゃ)

読み やせいちゃ現地音 イエションチャ拼音 yěshēngchá別名 野生、野放茶、荒野茶、自然栽培、大理茶、野生大茶樹

人が植えていない、山に自生する茶樹から摘んだ茶。雲南や広西の山には野生の大茶樹があり、栽培種とは種が違う大理茶などの茶も含む。人の手を離れて長く放置された茶園の茶を野放茶と呼んで区別することもある。香りが独特で希少だが、名前が濫用されやすい。

人が植えたのではなく、山に自生している茶樹から摘んだ茶です。雲南省(うんなんしょう)広西(こうせい)、貴州の山には樹齢の分からない野生の大茶樹が点在し、少数民族が季節に摘んで茶にしてきました。雲南の野生茶樹には、栽培されている雲南大葉種と種が違う大理茶(だいりちゃ)などが多く、葉が大きく硬く、産毛が少ないなど姿も異なります。

野生茶と野放茶(やほうちゃ)

言葉の使い方には幅があります。本来の野生茶は自生の茶樹ですが、かつて人が植えて放棄され、数十年以上人の手を離れて森に戻った茶園の茶を野放茶、荒野茶(こうやちゃ)と呼んで区別することもあります。無農薬・無肥料で育てた茶園の茶を自然栽培と呼ぶのはまた別で、こちらは人が管理しています。市場では「野生」の名が人気のため、実際は栽培茶であっても野生と称する例が多く、真の野生茶はごくわずかです。

味と香り

野生茶は肥料を得ずゆっくり育つため、味は軽やかで甘く、ぶどうや蜜のような独特の香りを持つものがあります。渋みが少なく、熟成させると香りが深まります。一方で野生種には人の飲用に向かないものもあり、苦みや癖が強い茶樹の葉が混じることもあるので、信頼できる作り手から買うことが前提です。

保護と採取

雲南の野生大茶樹は保護の対象で、樹齢が千年を超えるとされる巨木は採取が制限されています。野生茶の名で売られる茶が、どの山のどんな木から摘まれたのか、生産者が説明できるかどうかが選ぶときの目安になります。

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