中国茶辞典中国茶・台湾茶の用語とコラム

廬山雲霧(ろざんうんむ)

読み ろざんうんむ現地音 ルーシャンユンウー拼音 Lúshān Yúnwù中国語 庐山云雾別名 廬山雲霧茶、庐山云雾茶、雲霧茶、江西雲霧、Lushan Yunwu

江西省九江市の廬山で作られる緑茶。標高800メートル以上の霧の多い山中で育ち、東晋の僧慧遠が野生茶を栽培したと伝えられる古い産地。宋代には貢茶とされ、明代から雲霧茶の名で呼ばれる。太めで産毛の多い姿と濃い味が特徴で、十大名茶に数えられ、地理標志産品の国家標準(GB/T 21003)がある。

分類緑茶 / 炒青緑茶
産地江西省
製法殺青(さっせい)揉捻(じゅうねん)
外観太めで締まって巻き、産毛が多い。青みのある緑
水色澄んだ黄緑
香り蘭のような香りに、栗の炒り香
濃く厚みがあり、甘みが戻る。渋みは穏やか

江西省(こうせいしょう)の九江市、廬山で作られる緑茶です。廬山は長江と鄱陽湖(はようこ)に臨む名山で、年に200日近く霧に包まれることから雲霧の名があります。茶園は標高800メートル以上の含鄱口(がんはこう)五老峰(ごろうほう)漢陽峰(かんようほう)小天池(しょうてんち)などにあり、霧と冷涼な気候で芽がゆっくり育ちます。

歴史

廬山の茶は漢代に始まると伝えられ、東晋には仏教の中心地となった廬山で、東林寺(とうりんじ)の僧慧遠が野生の茶を栽培に移したという話が残ります。唐代には陸羽(りくう)が廬山の谷簾泉(こくれんせん)を天下第一泉、招隠泉(しょういんせん)を天下第六泉と評したとされ、名茶と名水の土地として知られました。宋代には[gongcha]とされ、明代から「廬山雲霧茶」の名で呼ばれるようになりました。九江は清末に漢口(かんこう)福州(ふくしゅう)と並ぶ中国三大茶市のひとつで、茶の取引で栄えた街です。地理標志産品の国家標準(GB/T 21003)が2007年に産地と等級を定め、[shidacha]に数える見方もあります。

製法と味

清明から穀雨(こくう)にかけて一芽一葉から一芽二葉を摘み、殺青、揉捻、釜で炒りながら巻き、乾かす炒青緑茶(しょうせいりょくちゃ)です。葉が太めで厚く、産毛が多く、青みのある緑色に仕上がります。蘭のような香りに栗の炒り香が重なり、味は濃く厚みがあって甘みが戻り、高山の茶らしく煎持ちがよいのが特徴です。龍井や碧螺春(へきらしゅん)の繊細さに比べると力強い緑茶です。

楽しみ方

少し冷ました湯でガラスのコップか蓋碗に淹れ、湯を先に注いでから茶葉を入れると濁りにくくなります。廬山観光と結び付いた茶で、産地では名泉の水で淹れることが売りになっています。

廬山雲霧の淹れ方

少し冷ました湯(80〜85℃)でガラスのコップか蓋碗に淹れる人が多いです。葉がやや厚いので湯を先に注ぐ上投法か中投法にし、注ぎ出さずに湯を足して3〜4煎楽しみます。洗茶はしません。

淹れ方はひとつではありません。ここでは多くの人がどう淹れているかを書いています。

関連用語

参考リンク