中国茶辞典中国茶・台湾茶の用語とコラム

走水(そうすい)

読み そうすい現地音 ゾウシュイ拼音 zǒushuǐ別名 走水、消水、水分の移動、萎凋の進み、走水不良、積水

烏龍茶の萎凋と做青で、葉の水分が茎から葉へ、葉の内から表面へと移動して抜けていくこと。水分が均一に抜けるとともに酸化と香りの変化が進むため、「水がよく走る」ことが烏龍茶の製茶の要とされる。走水が悪いと青臭さや渋みが残る。

烏龍茶の[weidiao][zuoqing]で、葉の水分が移動して抜けていくことを表す製茶の言葉です。「水が走る」という言い方の通り、摘んだ葉の水分は茎から葉へ、葉の内側から表面へと移動しながら蒸発します。この移動が均一に進むと、葉の細胞の中で酸化や香りの成分の変化が同時に進み、青臭さが抜けて花や果実の香りが生まれます。烏龍茶の作り手が「走水がよい」「走水が足りない」と言うのは、この進み具合のことです。

走水と香り

烏龍茶の香りは、萎凋で葉がしおれ、做青で葉の縁が傷ついて酸化しながら、葉の中の成分が変化して作られます。水分の移動はこの変化を運ぶ役目をしていて、茎に水が残ったまま葉だけが乾くと(積水(せきすい)走水不良(そうすいふりょう))、青臭さや渋みが残り、香りが出ません。日光萎凋(にっこういちょう)で葉の温度を上げて水の移動を促し、室内萎凋で静置と攪拌を繰り返しながら、茎の水分を葉に送って抜いていくのが做青の要です。葉を軽く揺すって刺激を与えると水が動きやすくなるため、揺青(ようせい)と静置の繰り返しが走水を作る、と説明されます。

見極め

熟練の作り手は、葉の手触りと香り、葉の縁の赤みで走水の進み具合を判断します。葉が柔らかく、茎を折ると曲がって折れず、青い香りが花の香りに変わってきたら、走水が進んで殺青の頃合いです。天候、品種、葉の若さで水の抜け方が変わるため、同じ手順でも毎日加減が違い、烏龍茶の製茶が難しいとされる理由のひとつです。

他の茶では

紅茶や白茶の萎凋でも同じ水分の移動が起きますが、「走水」という言葉は主に烏龍茶の産地(閩南(びんなん)閩北(びんほく)、台湾、潮州(ちょうしゅう))で使われます。台湾の茶改場(ちゃかいじょう)は日光萎凋、室内萎凋と攪拌を清香型烏龍茶の工程として説明しており、この一連の中で起きているのが走水です。

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