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金駿眉(きんしゅんび)

読み きんしゅんび現地音 ジンジュンメイ拼音 Jīnjùnméi中国語 金骏眉別名 Jin Jun Mei、銀駿眉、桐木金駿眉

福建省武夷山桐木で2005年に生まれた、芽だけで作る紅茶。正山小種の製法をもとに、清明前後の芽を燻さずに仕上げる。500グラムに数万個の芽が要り、中国国内で高級紅茶ブームを起こした。産地の生産量に対して市場の「金駿眉」は桁違いに多い。

分類紅茶 / 小種紅茶
産地武夷山
製法萎凋(いちょう)揉捻(じゅうねん)発酵(はっこう)
外観芽だけで細く締まり、金色と黒褐色が混じる
水色金黄色で明るく澄む
香り蜜、花、熟した果実のような甘い香り
甘く滑らかで、渋みがなく、余韻が続く

武夷山(ぶいさん)桐木(とうぼく)で2005年に生まれた紅茶で、正山小種(せいざんしょうしゅ)の製法をもとに、芽だけを摘んで燻さずに仕上げたものです。歴史は浅いのに、中国国内で高級紅茶のブームを起こし、紅茶の価格帯を一気に引き上げた茶として知られます。名前の「金」は芽の金色、「駿」は速さや優れたさま、「眉」は細い芽の形にちなむと説明されます。

製法と希少さ

清明の前後に桐木の茶樹から芽だけを摘み、萎凋、揉捻、発酵(はっこう)、乾燥で仕上げます。煙で燻す工程はなく、芽の産毛が発酵で金色に変わって金と黒の混じった姿になります。500グラムに数万個の芽が要り、桐木は自然保護区内で茶園も限られるため、本来の生産量はごくわずかです。芽だけの茶は口当たりがクリーミーで甘い一方、ポリフェノールや香り成分は葉より少ないため、香りや味の厚みより滑らかさを味わう茶と言えます。

正山堂と開発の経緯

金駿眉を作ったのは、桐木で代々正山小種を作ってきた(こう)氏の会社正山堂(せいざんどう)です。1990年代の桐木は輸出向けの正山小種(せいざんしょうしゅ)が売れず茶園が荒れるほどで、2005年に北京から訪れた茶愛好家の提案をきっかけに、当主の江元勲(こうげんくん)が率いる製茶チームが芽だけの紅茶を試作しました。初回の製作は製茶師梁駿徳(りょうしゅんとく)が担ったとされます。燻さずに烏龍茶のような日光萎凋(にっこういちょう)を取り入れ、渋くて濃いという中国国内の紅茶の印象を覆す甘い茶に仕上げたことがヒットの理由でした。正山堂はその後、この作り方を「駿眉製法(しゅんびせいほう)」として団体標準にまとめ、河南や貴州など他省の産地と組んで各地の茶葉で作る駿眉系の紅茶を展開しています。詳しくは正山堂の項を参照してください。

本物と模倣品

金駿眉の名前は特定の会社の商標にできず、製法も広まったため、桐木以外の各地で芽だけの紅茶が「金駿眉」として作られています。桐木産の本物の生産量に対して市場の金駿眉は桁違いに多く、産地でも本物を名乗るものの大半は他産地の芽茶です。桐木産は高価で、金色の芽が多いほど高いというより、産地と芽の質で値段が決まります。芽の多い金色の紅茶が必ずしも上質とは限らない、という点は雲南の紅茶と同じです。

楽しみ方

芽だけの茶は繊細なので、沸騰した湯を少し冷まして淹れる人が多く、ガラスの器で金色の芽が舞う様子を眺める飲み方もあります。桐木では金駿眉の弟分として、一芽一葉で作る銀駿眉(ぎんしゅんび)も作られています。

金駿眉の淹れ方

芽だけの繊細な茶なので、沸騰した湯を少し冷まして(85〜90℃)淹れる人が多いです。蓋碗で15〜30秒ほどの短時間から始め、煎ごとに延ばして6〜8煎楽しめます。ガラスの器で金色の芽が舞う様子を眺める淹れ方もあります。洗茶はしません。

淹れ方はひとつではありません。ここでは多くの人がどう淹れているかを書いています。

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