中国茶辞典中国茶・台湾茶の用語とコラム

蒙頂甘露(もうちょうかんろ)

読み もうちょうかんろ現地音 モンディンガンルー拼音 Méngdǐng Gānlù中国語 蒙顶甘露別名 蒙山甘露、甘露、蒙頂茶、蒙山茶、Mengding Ganlu

四川省雅安市の蒙頂山(蒙山)で作られる緑茶。中国で最も早く茶が栽培された地のひとつと伝えられ、唐代から貢茶として記録がある。清明前の若い芽を揉んでよじり、産毛の多い碧螺春に似た姿に仕上げる。蒙山茶は国家標準の地理標志産品で、蒙頂黄芽と並ぶ蒙頂山の看板。

分類緑茶 / 炒青緑茶
産地雅安
製法殺青(さっせい)揉捻(じゅうねん)
外観細くよじれて産毛が多く、緑に銀白が混じる。碧螺春に似る
水色澄んだ黄緑
香り甘く清らかな香りに、栗のような炒り香
甘くまろやかで、うまみが厚い。名前の通り「甘い露」

四川省(しせんしょう)雅安(があん)市名山区にある蒙頂山(蒙山)で作られる緑茶です。蒙頂山は前漢の時代に呉理真(ごりしん)が茶を植えたという伝承があり、中国で最も早く茶が栽培された地のひとつとされます。史料上は唐代から貢茶(こうちゃ)の記録があり、宋代の「甘露」の名も当時の製茶にちなむと説明されますが、いまの蒙頂甘露の製法は明代以降の散茶(さんちゃ)の系統です。蒙山茶は国家標準の地理標志産品で、蒙頂甘露、蒙頂黄芽(もうちょうこうが)蒙頂石花(もうちょうせっか)などがその製品区分です。

製法と味

清明の前後に一芽一葉の若い芽を摘み、殺青のあと揉んでよじり、産毛を立たせた細い茶に仕上げます。姿は蘇州の碧螺春(へきらしゅん)によく似ていて、揉みながら乾かす「三炒三揉(さんしょうさんじゅう)」の製法が伝統とされます。名前の通り甘露のような甘さがあり、うまみが厚く、渋みは穏やかです。四川(しせん)の緑茶は年明けが早いので、龍井より先に新茶が出回ります。

産地の実情

蒙頂山は茶の聖地として観光地化が進み、名山の街道には茶商が並びます。蒙頂甘露の名で売られる茶は多く、肥料をよく使った茶園の茶は芽の色が濃い緑になる一方、自然な茶園の芽は黄緑がかる、という見分け方を勧める茶商もあります。同じ蒙頂山の黄茶である蒙頂黄芽(もうちょうこうが)より生産量が多く、日本の中国茶専門店でも四川緑茶の定番として置かれています。

楽しみ方

産毛の多い細い芽なので、少し冷ました湯でガラスのコップに淹れ、湯を足しながら飲むのが定番です。[shangtoufa]にすると濁りにくくなります。

蒙頂甘露の淹れ方

少し冷ました湯(80℃前後)でガラスのコップか蓋碗に淹れる人が多いです。産毛の多い細い芽なので、湯を先に注いで茶葉を入れる上投法にすると濁りにくく、注ぎ出さずに湯を足して3煎ほど楽しみます。洗茶はしません。

淹れ方はひとつではありません。ここでは多くの人がどう淹れているかを書いています。

関連用語

参考リンク