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普洱熟茶(ぷーあるじゅくちゃ)

読み ぷーあるじゅくちゃ現地音 プーアルシューチャ拼音 Pǔ'ěr shúchá別名 プーアル熟茶、プーアール熟茶、熟普、熟餅、ripe pu-erh、shou pu-erh、普洱茶(熟茶)、宮廷普洱

普洱生茶の晒青毛茶を湿らせて積み上げ、微生物で発酵させた渥堆を経た茶。1973年から1975年にかけて昆明茶廠で製法が確立された新しい茶で、数十年かかる熟成の丸みを数十日で作る。日本で流通する普洱茶の多くはこの熟茶。

分類黒茶 / 普洱茶
産地雲南省
品種雲南大葉種(うんなんだいようしゅ)
製法殺青(さっせい)揉捻(じゅうねん)渥堆(あくたい)
外観黒褐色から赤褐色の葉。餅茶・沱茶・磚茶に緊圧されることが多い。芽の多い等級は金色の産毛が見える
水色濃い赤褐色で、上質なものは澄んでワインのような色
香り乾燥ナツメ(棗香)、木や土のような香り。質の低いものはカビや煙のような臭い
まろやかで甘く、渋みがほとんどない。厚みがあり体が温まる

普洱生茶(ぷーあるしょうちゃ)の原料である晒青毛茶(さいせいもうちゃ)に水を打って積み上げ、微生物で発酵させる渥堆(あくたい)を経た茶です。国家標準(GB/T 22111)は熟茶(じゅくちゃ)を、晒青毛茶または生茶(しょうちゃ)が微生物・酵素・湿熱・酸化の作用で後発酵を経て、熟茶特有の品質になったものと定義しています。黒茶(こくちゃ)の代表で、日本で「プーアル茶」として流通しているものの多くはこの熟茶です。

1970年代に生まれた茶

普洱生茶が数百年の歴史を持つのに対し、熟茶の歴史は浅く、1973年に雲南省の茶葉公司が広東で行われていた渥堆の技術を学び、1975年に昆明茶廠(こんめいちゃしょう)で製法が確立されました。香港や東南アジアで好まれた数十年物の生茶の丸みを、数十日の人工的な発酵で作り出す技術で、茯磚茶(ふくせんちゃ)など他の黒茶の製法も参考にされたと言われます。

製法

原料は生の葉ではなく、完成した生茶の毛茶(もうちゃ)です。数十センチの厚さに積んで水を加え、布をかけて温度と湿度を保つと、まず麹カビや細菌が分解しやすい成分を食べ、次いで放線菌と嫌気性の細菌が交互に働き、最後にキノコの仲間の菌が繊維質を分解して発酵が止まります。40日から60日ほどかけて堆を切り返しながら進め、そのあと床に広げてゆっくり乾かします。生茶を作ったうえでさらに発酵させるため、手間は生茶の倍以上かかります。

等級

熟茶には宮廷、特級、一級から十級といった等級があります。これは発酵を終えた毛茶を篩にかけ、芽・葉・茎の部位と大きさで分けたもので、芽だけを集めたものが宮廷です。同じ茶葉からの選別なので、等級の高さと飲んだときの満足感は必ずしも一致しません。見た目の美しさを重んじる市場で普及した区分と考えるのがよいです。

香りの型

上質な熟茶は乾燥ナツメのような甘い香りがあり、これを棗香と呼びます。一方、カビや土のような香りのものは樟香と呼ばれ、東南アジアには古くからこの香りを好む愛好家がいます。カビ臭と言われる香りの正体は、実はカビではなく、雨の日に火で乾かした煙臭い原料が発酵で変化したものだ、という指摘があります。熟茶は安い茶というイメージから安価な原料が使われやすく、大きな工場の製品ほど原料の質が落ちやすい、という実情もあります。

楽しみ方

沸騰した湯で高温短時間の抽出を重ねるのが基本で、煎持ちがよく10煎ほど飲めます。渋みがなく体を温めるため、食後や冬に好まれ、ミルクや陳皮(ちんぴ)と合わせる飲み方もあります。広東省新会の柑橘に熟茶を詰めた小青柑(しょうせいかん)は、熟茶の人気の飲み方のひとつです。

普洱熟茶の淹れ方

沸騰したての湯で淹れます。餅茶は崩してから、最初に一度湯を通して葉をほぐし、1煎目は短めに注ぎ出して、煎を重ねながら少しずつ延ばします。10煎ほど飲めます。蓋碗でも紫砂の茶壺でもよく、量を多めに入れて煮出す飲み方や、ミルクを加える飲み方もあります。洗茶を2回する人も少なくありません。

淹れ方はひとつではありません。ここでは多くの人がどう淹れているかを書いています。

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