中国茶辞典中国茶・台湾茶の用語とコラム

阿里山高山茶(ありさんこうざんちゃ)

読み ありさんこうざんちゃ現地音 アーリーシャンガオシャンチャ拼音 Ālǐshān gāoshānchá別名 阿里山茶、阿里山烏龍、高山茶、高山烏龍茶、清香型球形烏龍茶、Alishan Oolong

台湾嘉義県阿里山一帯の標高1000メートル以上の茶園で作られる、酸化の軽い球状の烏龍茶。台湾の公式定義では海抜1000メートル以上の茶を高山茶と呼び、阿里山は梨山・杉林渓と並ぶ三大高山茶区で生産量が最も多い。青心烏龍が主で金萱も栽培される。

分類青茶(烏龍茶) / 台湾烏龍
産地阿里山
品種青心烏龍(せいしんうーろん)金萱(きんせん)
製法萎凋(いちょう)做青(さくせい)殺青(さっせい)揉捻(じゅうねん)
外観半球状に固く巻かれ、翠緑色で鮮やか
水色蜜緑色から蜜黄色で澄んでいる
香り淡く上品な花の香り。金萱はミルクのような香り
甘く滑らかで活性があり、渋みが少なく煎が続く

台湾(たいわん)嘉義県の阿里山(ありさん)一帯で作られる烏龍茶で、台湾の高山茶(こうざんちゃ)の代表です。台湾では海抜1000メートル以上の茶園で作られた茶を高山茶と呼び、台湾農業部の分類では酸化の軽い「清香型球形烏龍茶」に当たります。阿里山は梨山(りざん)(台中市和平区)、杉林渓(さんりんけい)(南投県竹山鎮)と並ぶ三大高山茶区で、その中で生産量が最も多く、日本でも「阿里山」の名で最もよく見る台湾茶です。

高山茶の性格

標高の高い茶園は冷涼で霧が多く日照時間が短いため、葉がゆっくり育ち、渋みが少なく甘く滑らかな茶になります。台湾農業部は高山茶を「葉は翠緑で球状に固く巻かれ、水色は蜜緑から蜜黄、味は甘く滑らかで活性に富み、香りは淡く上品で煎が続く」と説明しています。梨山や大禹嶺のようにさらに標高の高い産地の茶と比べると、阿里山は香りが華やかで親しみやすい、と評されることが多いです。

産地と品種

産地は阿里山郷だけでなく、梅山郷、竹崎郷、番路郷を含む標高1000〜1500メートルの茶園で、竹崎(ちくき)石棹(せきたく)梅山(ばいざん)太和(たいわ)瑞里(ずいり)樟樹湖(しょうじゅこ)などが茶区として知られます。品種は青心烏龍(せいしんうーろん)が主で、一部に[jinxuan]が植えられ、金萱(きんせん)で作った茶は「阿里山金萱」としてミルクのような香りで親しまれています。

製法

日光萎凋(にっこういちょう)、室内萎凋と攪拌、殺青、布に包んで揉む団揉(だんじゅう)、乾燥という台湾の球形烏龍茶の標準的な流れで、酸化は軽く、焙煎は雑味を抜く低温の乾燥にとどめます。焙煎していないように見えますが、低温での焙煎(烘乾)は行われており、それが青臭さを抜いて花の香りを際立たせます。阿里山では日光萎凋に薄曇り程度の日差しが必要で、霧の多い高地では日光が弱すぎることもあります。夜を徹して做青が続き、翌朝まで作業が終わらないのが普通です。

選ぶときの注意

阿里山茶は知名度が高いぶん、他産地の茶が阿里山の名で売られることがあり、中国大陸やベトナムで作られた球状の烏龍茶が「阿里山」として流通する例も指摘されています。証明標章(しょうめいひょうしょう)や生産者の情報を確かめることが選び方の基本です。焙煎が軽いため開封後の劣化が早く、冷蔵や密封で保存します。

阿里山高山茶の淹れ方

沸騰したての湯で淹れる人がほとんどです。固く巻かれているので1煎目はやや長め(30〜40秒)にして葉を開かせ、2煎目以降は短く切ってから徐々に延ばし、6煎ほど楽しみます。蓋碗か茶壺で、洗茶をする人としない人がいます。焙煎が軽く劣化しやすいので、開封後は密封して冷蔵する人が多いです。

淹れ方はひとつではありません。ここでは多くの人がどう淹れているかを書いています。

関連用語

参考リンク