中国茶辞典中国茶・台湾茶の用語とコラム

辺銷茶(へんしょうちゃ)

読み へんしょうちゃ現地音 ビエンシャオチャ拼音 biānxiāochá中国語 边销茶 / 邊銷茶別名 边销茶、辺茶、边茶、磚茶、砖茶、緊圧茶、民族茶、南路辺茶、西路辺茶

チベット、モンゴル、新疆など辺境の少数民族地域へ売るために作られてきた茶の総称。茯磚茶、康磚、青磚、米磚など固く圧した黒茶が中心で、肉や乳製品の多い食生活の必需品として、国が価格と供給を管理する政策商品になっている。緊圧茶の国家標準(GB/T 9833)が規格を定める。

チベット、モンゴル、新疆、青海など、中国の辺境の少数民族地域へ売るために作られてきた茶の総称です。「辺」は辺境、「銷」は販売の意味で、単に辺茶とも言います。肉や乳製品の多い遊牧の食生活で野菜の代わりに必要とされ、唐代以降の茶馬交易から続く長い歴史があります。運びやすく保存が利くよう固く圧した黒茶が中心で、緊圧茶(きんあつちゃ)の国家標準(GB/T 9833)が花磚、黒磚、茯磚、康磚(こうせん)沱茶(だちゃ)緊茶(きんちゃ)金尖(きんせん)、米磚、青磚の規格を定めています。

産地と行き先

産地製品主な行き先
湖南安化茯磚茶(ふくせんちゃ)黒磚茶(こくせんちゃ)花磚茶(かせんちゃ)新疆、甘粛、青海、モンゴル
四川雅安康磚、金尖(南路辺茶(なんろへんちゃ))チベット
湖北赤壁青磚茶(せいせんちゃ)内モンゴル、モンゴル
雲南緊茶、沱茶チベット、四川西部
広西梧州六堡茶(ろっぽちゃ)(東南アジア向けは僑銷茶(きょうしょうちゃ))東南アジアの華人社会

政策商品

辺銷茶は民族の団結と辺境の安定に関わる商品として、国が生産を計画し、価格を抑え、備蓄を持つ政策の対象になってきました。指定の工場には補助金が出て、茶業全体が不振の時代にも生産が途切れませんでした。四川雅安の蔵茶(ぞうちゃ)や湖南安化の黒茶が、2000年代に都市部で見直されるまで飲まれ続けたのは、この仕組みがあったからです。

飲まれ方

チベットではバターと塩を加えてバター茶に、モンゴルでは煮出してミルクと塩を加えた乳茶(にゅうちゃ)にします。粗い葉と茎を含む茶を長く煮出すため、渋みが少なく甘い黒茶が向きます。近年は同じ産地が都市向けに高級な黒茶を作るようになり、辺銷茶と内銷茶(ないしょうちゃ)(国内の一般向け)の区別が緩んできました。

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