中国茶辞典中国茶・台湾茶の用語とコラム

掛杯香(かいはいこう)

読み かいはいこう現地音 グァベイシャン拼音 guàbēixiāng中国語 挂杯香別名 杯底香、杯底の香り、冷香、蓋香

茶を飲み干したあとの杯や、蓋碗の蓋の裏に残る香り。茶湯そのものの香りとは別に評価され、冷めてからも残る香り(冷香)が長いほど良い茶とされる。烏龍茶や岩茶の評価でよく使われる。

茶を飲み干したあとの杯の内側や、蓋碗(がいわん)の蓋の裏に残る香りのことです。「杯に掛かる香り」という意味で、杯底香(はいていこう)とも言います。茶湯を飲んだときの香りとは別に、器に残る香りの強さと持続で茶を評価する習慣があり、烏龍茶、とくに鳳凰単叢(ほうおうたんそう)武夷岩茶(ぶいがんちゃ)、鉄観音でよく使われます。台湾の鹿谷凍頂烏龍茶の認証基準には「飲み尽くしてなお杯底に香りが現れる」という句があり、公式な評価の言葉にもなっています。

熱香(ねっこう)温香(おんこう)冷香(れいこう)

国家標準の審査方法では、香りを熱いとき、温かいとき、冷めたときの三段階で嗅ぎ分けます。熱いときは香りの高さと欠点(青臭さ、焦げ、カビ)が、温かいときは香りの型が、冷めたときは香りの持続が分かります。杯や蓋に残る香りは冷めるにつれて変わり、冷めてからも甘い香りが残る「冷香」の長さが、上質な茶の目印とされます。作りの浅い茶は熱いうちは華やかでも冷めると香りが消え、良い茶は冷めてからのほうが香りが分かりやすいことさえあります。

器との関係

香りが残りやすいのは白磁の杯で、口がすぼまった形のほうが香りがこもります。台湾の茶芸で考案された[wenxiangbei]は、この掛杯香を嗅ぐためだけの器です。蓋碗なら蓋の裏を嗅ぐのが最も手軽で、岩茶(がんちゃ)単叢(たんそう)を飲むときの定番の所作になっています。紫砂(しさ)茶壺(ちゃこ)は香りを吸うため、掛杯香を確かめるには向きません。

評価の注意

掛杯香は香りの強い茶ほど目立つので、香りの弱い品種や、香りより味の厚みで評価する茶(水仙、普洱茶(ぷーあるちゃ)など)では重視されません。着香した茶は最初の杯だけ強く香り、煎を重ねると消えるため、掛杯香が煎ごとにどう続くかを見ると見分けの助けになります。

関連用語

関連する茶葉

この用語が出てくるページ

参考リンク