中国茶辞典中国茶・台湾茶の用語とコラム

煮茶(しゃちゃ)

読み しゃちゃ現地音 ジューチャ拼音 zhǔchá別名 煮出し、煮る、煮茶法、圍炉煮茶、围炉煮茶

茶葉を湯で煮出す淹れ方。唐代の茶経に記された古い方法で、いまは黒茶や熟成した白茶(老白茶)、普洱熟茶を煮て飲む習慣が中国で広まっている。煮ると煎で出きらない成分が出て、甘くまろやかになる。2020年代には炭火で煮る「囲炉煮茶」が流行した。

茶葉を湯で煮出して飲む淹れ方です。唐代の陸羽(りくう)が『茶経(ちゃきょう)』で記した方法は、団茶を炙って砕き、塩を加えた湯で煮るもので、これが煮茶法と呼ばれる中国茶の最も古い飲み方です。宋代に粉にした茶を点てる点茶(てんちゃ)が、明代に葉を湯に浸す泡茶が主流になり、煮茶は辺境や日常の飲み方として残りました。

いま煮て飲まれている茶

  • 黒茶: 茯磚茶(ふくせんちゃ)六堡茶(ろっぽちゃ)蔵茶(ぞうちゃ)は、モンゴルやチベット、広西(こうせい)でやかんで煮て飲むのが本来の飲み方で、ミルクや塩、バターを加えます。
  • 老白茶(ろうはくちゃ): 数年寝かせた寿眉(じゅび)貢眉(こうび)は、煮るとナツメのような甘い香りが出るとして、2010年代以降に煮て飲む習慣が広まりました。
  • 普洱熟茶: 何煎か淹れたあとの葉を煮出して最後まで飲み切る方法が定番です。
  • 陳皮普洱(ちんぴぷーある)小青柑(しょうせいかん): みかんの皮ごと煮る飲み方があります。

煮ると、蓋碗の短い抽出では出きらない多糖類などが溶け出し、甘くとろりとした味になります。渋みの強い緑茶や清香型(せいこうがた)の烏龍茶は煮ると苦くなるので向きません。

やり方の目安

耐熱ガラスや陶器のポットに水を入れ、茶葉は蓋碗で淹れるときより少なめにして、沸騰してから弱火で数分置く人が多いです。一度蓋碗で数煎飲んでから残りの葉を煮ると、濃くなりすぎずちょうどよくなります。2020年代には、炭火の炉を囲んで茶を煮ながら果物や餅を焼く「囲炉煮茶(いろしゃちゃ)」が中国の若い人の間で流行し、冬の茶館の定番になりました。

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