上投法
読み じょうとうほう現地音 シャントウファー拼音 shàngtóufǎ別名 中投法、下投法、投茶法、投茶
緑茶をガラスのコップなどで淹れるときの茶葉の入れ方。先に湯を注いでから茶葉を入れるのが上投法、湯を半分注いで茶葉を入れさらに湯を足すのが中投法、茶葉を先に入れるのが下投法。明の張源『茶録』に季節ごとの使い分けが記されている。
緑茶をガラスのコップや蓋碗で淹れるとき、湯と茶葉のどちらを先に入れるかで三つの方法があります。
| 方法 | 手順 | 向く茶 |
|---|---|---|
| 上投法 | 先に湯を注ぎ、あとから茶葉を入れる | 産毛が多く沈みやすい繊細な芽の茶。碧螺春、蒙頂甘露、君山銀針 |
| 中投法 | 湯を半分注いで茶葉を入れ、葉をなじませてから湯を足す | 龍井、黄山毛峰など多くの緑茶 |
| 下投法 | 茶葉を先に入れて湯を注ぐ | 葉が大きく開きにくい茶。太平猴魁、六安瓜片 |
明代の『茶録』
この三つの言葉は、明の万暦年間に蘇州洞庭西山の張源が書いた『茶録』の「投茶」の条に由来します。茶を先に入れて湯を注ぐのを下投、湯を半分注いで茶を入れまた湯を満たすのを中投、湯を先にして茶を入れるのを上投と定め、春秋は中投、夏は上投、冬は下投がよいとしています。夏は湯が冷めにくいので茶葉に熱が当たりすぎないよう湯を先に、冬は逆に茶葉を温めるため茶を先に、という考え方です。散茶を湯で淹れる飲み方が広まった明代に、すでに淹れ方の理論が整理されていたことが分かります。
なぜ使い分けるのか
産毛の多い小さな芽の茶は、湯に直接当たると産毛が舞い、芽が傷んで濁りや雑味が出ます。先に湯を入れておけば、茶葉が湯の表面からゆっくり沈み、産毛が舞う様子を眺めることもできます。逆に葉の大きな茶は湯に沈みにくいので、先に入れて湯を注いだほうが早く開きます。中投法はその中間で、湯の温度を少し下げる効果もあります。
温度との関係
上投法はガラスのコップと相性がよく、80℃前後に冷ました湯で芽が沈んでいく姿を見せる淹れ方として、碧螺春や君山銀針の定番になっています。蓋碗で煎ごとに注ぎ出す淹れ方では茶葉を先に入れるのが普通で、投茶法はもっぱら「注ぎ出さずに飲む緑茶」の作法と考えてよいです。
関連用語
関連する茶葉
この用語が出てくるページ
- 玻璃杯用語
- 留根用語
- 投茶法(上投・中投・下投)用語
参考リンク
- 国学导航: 茶录(明)张源 — 「投茶」の条。上投・中投・下投の定義と季節の使い分け
- 維基文庫: 茶神傳 — 張源『茶録』を朝鮮の草衣が抄録したもの。同じ投茶の条を含む(関連資料)
- 『はじめての中国茶とおやつ』甘露 著(誠文堂新光社) p.85, 92 — 産毛の多い茶葉は湯を注いでから入れる(上投法)という説明
じょうとうほう シャントウファー shàngtóufǎ 上投法 上投法 中投法 下投法 投茶法 投茶