茶器
- 蓋碗がいわん — 蓋・碗・受け皿(托)の三つでひと組の茶器。茶葉を入れて湯を注ぎ、蓋で葉を押さえながら注ぎ出す。どんな茶にも使え、産地で茶を評価するときの標準的な器でもある。
- 紫砂壺しさこ — 江蘇省宜興の陶土「紫砂」で作る、釉薬をかけない茶壺。明代から茶壺の名産地で、土が微細な気孔を持つため香りを吸って味を丸くし、使い込むほど艶が出る。烏龍茶や普洱茶に向き、製作技術は2006年に国家級無形文化遺産に登録された。
- 茶海ちゃかい — 蓋碗や茶壺から注ぎ出した茶をいったん受けて濃さを均一にし、茶杯に注ぎ分けるための片口。公道杯、茶盅とも呼ぶ。1970年代に台湾の茶芸で考案されて広まった道具で、潮州の伝統的な工夫茶にはない。
- 茶則・茶荷ちゃそく・ちゃか — 茶葉を茶缶から取り出して量り、器に入れるための道具。茶則は竹や木の細長いさじ、茶荷は茶葉を載せて客に見せる小さな皿。茶匙、茶針、茶夾、茶漏と合わせて茶道六君子と呼ぶ台湾式の道具立てがある。乾いた茶葉を客に見せるのが中国茶の作法のひとつ。
- 茶盤ちゃばん — 茶壺や蓋碗を載せて茶を淹れるための盤。洗茶の湯や壺にかけた湯を受ける排水口や受け皿があり、竹や木、石、金属で作られる。湯をかけない乾式の淹れ方では小さな壺承や茶巾で代えることも多い。
- 玻璃杯はりはい — 背の高い耐熱ガラスのコップ。緑茶や黄茶、白毫銀針などを、注ぎ出さずに湯を足しながら飲むときの定番の器で、葉が開いて沈む姿を眺められる。中国の茶館や家庭で最も日常的な淹れ方。
- 聞香杯もんこうはい — 香りを嗅ぐためだけの細長い杯。茶を注いで飲杯に移し、空になった杯の内側に残る香りを楽しむ。1970年代以降の台湾の茶芸で考案された道具で、球状の台湾烏龍茶とともに広まった。
- 養壺ようこ — 紫砂壺を使い込んで育てること。茶を淹れ続けることで土の気孔に茶の成分がしみ込み、表面に艶が出て、茶の味も丸くなる。一つの壺に一種類の茶だけを使い、洗剤を使わず湯で洗い、乾かして保つのが基本。新しい壺を使い始める前の下ごしらえは開壺と呼ぶ。