中国茶辞典中国茶・台湾茶の用語とコラム

清香型と濃香型(せいこうがたとのうこうがた)

読み せいこうがたとのうこうがた現地音 チンシャンシン・ノンシャンシン拼音 qīngxiāngxíng / nóngxiāngxíng中国語 清香型 / 浓香型 / 清香型 / 濃香型別名 清香型、濃香型、浓香型、香型、軽焙煎、重焙煎、伝統型、韻香型

烏龍茶を焙煎と酸化の軽重で分ける呼び方。清香型は酸化を浅く焙煎を軽くして緑の葉色と花の香りを残した現代的な型、濃香型は焙煎をしっかりかけて焙煎香と甘さを出した伝統に近い型。安渓鉄観音の国家標準が定めた区分で、台湾や鳳凰単叢でも同じ言葉が使われる。

烏龍茶を、焙煎と酸化の軽重によって分ける呼び方です。もともとは安渓鉄観音の国家標準(GB/T 19598)が製品を清香型(せいこうがた)濃香型(のうこうがた)に分けたことで定着した言葉で、いまは台湾の凍頂烏龍や高山茶(こうざんちゃ)、広東の鳳凰単叢(ほうおうたんそう)など烏龍茶全般で使われます。同じ産地の同じ品種でも、この二つは見た目も味もまったく違う茶になります。

作り方見た目と味
清香型做青で酸化を浅くとどめ、焙煎は乾燥程度の軽さ。1990年代以降に広まった現代的な型葉は緑色で、水色は蜜緑から淡い黄。花や青い果実のような香り、すっきりした味
濃香型酸化をしっかり進め、焙煎を中火から足火(そくか)で何度も重ねる。伝統に近い型葉は褐色、水色は橙黄から橙紅。焙煎の甘い香り、乾燥果実のような香り、厚みのある味

清香型の流行

清香型は台湾で1980年代から高山茶とともに広まり、安渓では1990年代に台湾式の軽い製法が持ち込まれて鉄観音の主流になりました。緑茶に近い見た目と花の香りが若い人や緑茶に慣れた市場に受け入れられ、価格競争力もあって一気に広がりました。一方で酸化が浅い茶は保存中に青臭さが戻りやすく(返青(へんせい))、冷蔵保存が前提になり、胃に刺激を感じる人もいます。

濃香型と伝統

焙煎の目的は香りを足すことではなく、水分を抜いて保存性を高め、青臭さを消し、味を丸くすることです。しっかり焙煎した濃香型は常温で保存でき、年を追うごとに味が落ち着き、老茶として熟成もできます。安渓の伝統的な鉄観音、鹿谷(ろっこく)の伝統的な凍頂烏龍、武夷岩茶(ぶいがんちゃ)はすべて濃香型の側で、清香型の流行で一時は減りましたが、2010年代以降は見直されています。安渓では清香型と濃香型の中間として「韻香型(いんこうがた)」という区分も使われます。

選ぶときの目安

香りの華やかさと軽さを楽しむなら清香型、甘さと厚み、冷めてからの余韻や保存性を求めるなら濃香型が向きます。日本の中国茶専門店では両方が並ぶことが多く、名前が同じ「鉄観音」「凍頂烏龍」でも型が違えば別の茶だと思って選ぶと失敗が減ります。焙火(ばいか)の項も参考にしてください。

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